特別講演

特別講演のご案内   9月30日(土)16:20~17:20 第1会場

東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 分子病態医科学部門

教授  宮崎 徹

 平成29年度日臨技中部圏支部医学検査学会(第56回)の特別講演では、東京大学大学院医系研究科疾患生命工学センター分子病態医科学部門教授 宮崎 徹 先生をお招きし、日本の最先端の医学研究についてご講演頂きます。

ご略歴

1986年 東京大学医学部医学科卒業            
1986年 東京大学医学部附属病院第三内科入局
1993年 熊本大学大学院医系研究科博士課程修了
1992-1995 年
Institute of Genetics and
Molecular/Cellular Biology (IGBMC) / University of
Pasteur University of Pasteur(フランス・トブール)ポスドク研究員
1995 -2000 年
Basel Institute for Immunology
(スイス・バーゼル)リサーチメンバー
2000 -2006 年 The University of Texas
Southwestern Medical Center at Dallas (米国・ダラス)准教授
2006 年-現職

代表論文:
Nat. Med. 22: 183-193, (2016). Cell. 163: 1413-1427, (2015).Cell Rep.9: 61-74(2014).
Nat. Commun. 4: 1836(2013).

 

血中タンパク質AIMによる
生体内異物除去機構を基盤とした新しい疾患治療の展望

 生体内では、細胞の癌化や細胞の死、過剰な脂肪蓄積やタンパク質の変性など、生体にとり好ましくない、さまざまな異常が常に発生している。このような異物・不要物は通常マクロファージを始めとした貪食細胞によって速やかに除去され、組織の修復が誘導されることにより、生体の恒常性は維持されている。この異物除去機構に障害があると、異物の蓄積により正常な組織構築が崩れるともに、二次的な炎症や線維化が惹起され、“異常”は様々な“疾患”となる。私たちは、血液中に存在するAIM (Apoptosis inhibitor of macrophage)が、貪食細胞による異物認識とその速やかな除去の要として働き、それが脂肪肝、肝細胞癌や急性腎障害の抑制や治癒において重要な役割をはたしていることを見出してきた。今回の講演では、AIMが多くの難治性疾患の新しい治療法となる可能性と、血中AIM値の疾患マーカーとしての有用性について討議したい。

※AIMは、体の中で血液細胞の一種であるマクロファージだけが特異的に産生する分泌蛋白。
マクロファージ自身のアポトーシスを抑制して、細胞を長生きさせる作用がある。
ヒト血液中には通常5~10μg/mL程の AIMが存在している。

 本特別講演を通して、会員の皆様に最先端の医学研究に触れる機会とさせていただけますと幸いです。

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